ヨーク大学日本語科三学年読解教材
                AP/JP3000 6.0 Reading
                    Comprehension Lesson 8: Structure
                 Japanese
                    Section, York University
                第十課「ポルポトの死」:構文
                Lesson 10: Death of Pol
                      Pot: Structure
                  
                
 
                ① ...は定かではないが...
                    
                      '........ is not clear, but ........'
                    
                
                  - その真偽は定かではないが、映画の中に描かれた狂信主義に は凄まじいものを感じる。
 
                  
                  - 彼の行方は定かではないが、去年上海で見かけたと言う人が いる。
 
                  
                  - この会社の将来性は定かではないが、ここ二、三年は何とか もつだろう。
 
                  
                
                ② ...には...ものを感じる
                    
                     'in
                    ...... I feel something ........'
                  
                
                  - オーム真理教の狂信主義には恐ろしいものを感じる。
 
                  
                  - 政界の黒幕と呼ばれる人たちには何か不気味なものを感じ る。
 
                  
                  - 彼の能力には何か空恐ろしいものを感じる。
 
                  
                
                ③ ...ために...
                    
                    
                    'As/Because ....., ........'
                  
                
                  - 隣人が兵士に嘘をついてくれたために、彼女は命が助かっ た。
 
                  
                  - 父親が亡くなったために、大学を中退しなければならなかっ た。
 
                  
                  - 共産・社会主義が没落してしまったために、民主主義が守護 神として奉られている。
 
                  
                
                ④ ...を引き合いに出すまでもなく...
                    
                     'there
                    is no need to refer to ..... /to cite ...... as an
                    example .........'
                  
                
                  - ヒットラーやスターリンを引き合いに出すまでもなく、一人
                      の人間が、多くの人を死に追いやった例はいくらでもある。
 
                  
                  - GMやクライスラーを引き合いに出すまでもなく、自動車産業は
                      世界的に危機を迎えている。
 
                  
                  - 南京事件を引き合いに出すまでもなく、日本のアジアの国に
                      対する戦争責任は疑う余地がない。
 
                  
                
                ⑤ ...可能性が大きい
                    
                     'There
                    is a huge possibility that ..........'
                  
                
                  - これからも同じような悲劇が繰り返される可能性が大きい。
 
                  
                  - 中東の停戦は長続きしない可能性が大きい。
 
                  
                  - オバマ政権が経済回復を実行できずにみんなを失望させる可 能性が大きい。
 
                  
                
                ⑥ ...は、概ね、...
                    
                    
                    '........ in general/mostly ......'
                  
                
                  - 主義を主張する人は、概ね、伝統を廃棄して、何らかの理想 郷を造ろうとする。
 
                  
                  - ある宗教を信じている人は、概ね、他の宗教に批判的であ る。
 
                  
                  - 超愛国主義者は、概ね、狂信主義的な思考の持ち主である。
 
                  
                
                ⑦ ...は...ことを示している
                    
                    
                    '........ indicates/shows that ...........'
                  
                
                  - 共産・社会主義思想が、世界中で没落したことは、人間のや
                      ることには、やはり理想と現実の隔たりが大きいことを示している。
 
                  
                  - アメリカで初の黒人大統領が生まれたことは、アメリカ社会
                      が大きな変化を求めていることを示している。
 
                  
                  - 銀行や証券会社の倒産は、世界的に経済が低迷していること を示している。
 
                  
                
                ⑧ 何か...ないものであろうか
                    
                     'I
                    wonder if there might be some .......'
                  
                
                  - 何か良い処方箋がないものであろうか。
 
                  
                  - 地球温暖化を防ぐための何か画期的な方法はないものであろ うか。
 
                  
                  - 中東の紛争を解決するための良い手段はないものであろう か。
 
                  
                
                ⑨ ...と言ってしまえば簡単であるが、...
                    
                     'It
                    would be a simple matter of fact if one should say
                    ......'
                  
                
                  - 逃避と言ってしまえば、簡単であるが、これはみんなの問題 である。
 
                  
                  - 利己的と言ってしまえば簡単であるが、彼らの言い分にも一 理ある。
 
                  
                  - 彼らの行動を狂信的と言ってしまえば簡単であるが、後ろで
                      彼らを操っている人間がいることも忘れてはならない。
 
                  
                
                ⑩ ...がいかに...か
                    
                     'how
                    ..... is .....'
                  
                
                  - 現代が必要とする学習量および経験量を考えると、人生がい かに短いかに気がつく。
 
                  
                  - 四年間勉強してもまだ辞書なしでは新聞が読めないので、言
                      葉の習得がいかに大変かが良く分かる。
 
                  
                  - 日本の大学での講演で、全力投球することがいかに大切かと いう話をした。
 
                  
                
                ⑪ ...何とか...しても
                     'Even if
                    somehow one ....., .........'. 
                  
                
                  - 四十歳半ばになって何とか一人前になったとしても、残りの
                      人生は「光陰矢の如し」である。
 
                  
                  - 何とかがんばって小国の大使になっても、後は定年が待って いる。
 
                  
                  - 大学を何とか卒業しても、就職難で、いい仕事を見つけるの は不可能だ。
 
                  
                
                ⑫ ...なあと感じる
                     'one feels
                    indeed ........' 
                  
                
                  - 遊んでいられないなあと感じる。
 
                  
                  - 時間を無駄にできないなあと感じる。
 
                  
                  - あの人には勝てないなあと感じる。
 
                  
                
                ⑬ ...わけであるが、...
                     
                    "it is usally the case that ......, but ......'
                  
                
                  - 五十を過ぎてやっと色々できるようになるわけであるが、今
                      度は、定年が目前に迫ってくる。
 
                  
                  - 五年ぐらい努力してやっと何とか日本語が話せるようになる
                      わけであるが、読み書きはまだまだである。
 
                  
                  - 十年ぐらい現場で研修をしてやっと、一人前になるわけであ
                      るが、まだ人の上に立つことはできない。
 
                  
                
                ⑭ ...どこまで...できるか
                    
                     'how
                    far one can .......'
                  
                
                  - 定年までの十年から十五年が、どこまで自分の力を発揮でき
                      るかの人生の勝負時であると思う。
 
                  
                  - 科学者にとっては、どこまで真理に接近できるかが最大の命 題である。
 
                  
                  - この航空事故の原因をどこまで究明できるかは、調査官の力 量にかかっている。
 
                  
                
                ⑮ 自分としては...
                    
                     'For me
                    .........'
                  
                
                  - 自分としてはどこまでも貪欲に追いかけていきたい。
 
                  
                  - 自分としては、この失敗から多くを学んで、起死回生でいく 所存です。
 
                  
                  - 自分としては、相手の気持ちを確かめた上で、結婚を申し込 むつもりです。
 
                  
                
                 
                
                © Norio Ota  2020